三衛建築設計事務所は、昭和33年の法人設立から、半世紀を建築設計一筋に歩んできました。
官公庁や旧住宅都市整備公団(現UR都市機構)から、民間の法人や個人のオーナーまで、数多くのご依頼を受け、幅広く建築設計業務を手掛けてまいりました。
その中で、特に集合住宅の分野では、旧住宅都市整備公団の設計や監理業務を関東圏で数多く受注し、その実績から得たノウハウは、今日では新築工事から改修工事(大規模修繕工事)へと生かされています。
設計業務においては、新築と改修で設計のポイントは異なりますが、設計事務所としての方針に変わりはありません。
我々設計者は
第1に、建築とそれに関する専門知識を誠意ある姿勢で業務に役立てること
第2に、常に客先の視点に立ち、建物に求められる要素を把握、分析し業務を行うこと
第3に、時代の変化に合わせ、新しい情報に目を向け、創意工夫を惜しまぬこと
ご挨拶
戦後の高度成長からバブル崩壊を経て、日本社会を取り巻く環境も大きく変化してまいりました。
それと共に、建築設計業務の果たす役割も、多様化、複雑化しました。
これまでの設計業務のみならず、事業の企画や収支計画、不動産コンサルティングから税務に至るまで総合的な視点から、建築設計を考える必要があります。
我々は、常に柔軟な思考と行動力を持って、社会と時代の要請に応えるよう努力いたします。
また、これまでに建てられた膨大なビルやマンションの改修についての必要性も増してきております。
社会的な資産として次世代へ受け継がれるよう、これまでの経験を生かして改修設計に取り組むことも設計業務の重要なポイントと認識しております。
我々は、設計業務に求められる要素を的確に判断し、質の高い建築を目指すことを使命と考えています。
フロー型社会からストック型社会へ
これまでの大量生産・大量消費の社会をフロー型社会と称するとすれば、ストック型社会とはこの言葉に対応する言葉で、良いものを造って大切に長く使う社会を意味します。すなわち、世代を越えて、資産の蓄積や資源の蓄積を続ける社会を意味します。社会資産や個人資産が世代を越えて蓄積できれば、私達の生活様式や経済構造あるいは社会システムは、フロー型社会の時代とは大きく変化することになります。それと同時に後の世代で危惧されている地球環境問題へも、前提条件を大きく変えることができるはずです。
現在の日本は、経済・環境・国民生活等で様々な課題や矛盾を抱え、社会は混沌とした状況にあるように思われます。ここから抜け出すためにも、日本をフロー型社会からストック型社会に転換する意識変換を身近なところから始めることが必要ではないでしょうか。
改修設計事業への取り組み
三衛建築設計事務所は、平成11年に「マンション保全設計協会」を設立、その幹事会社として改修設計事業を強化してまいりました。その中で、都市の一般的な居住形態となったマンション(共同住宅)が、この「ストック型社会」に対応することを目指し、大規模修繕工事コンサルタント業務に重点を置いてきました。
この業務の中で建物として長期に渡り快適で安心して居住できるマンションの実現に向け、経済性や耐久性などを考慮しながら、それぞれのマンションに適した改修設計仕様の策定に取り組んでいます。