管理組合内部の進め方

分譲マンションは、一般的に理事会方式で運営されています。 従って、大規模修繕工事の実現に向けて、理事会が中心となって準備を進めることとなりますが何に注意しどのように進めたらよいのでしょうか?理事会は、設計監理方式で進める場合でも、管理組合内部のコンセンサスを取るための中心的役割を果たさなくてはなりません。

管理組合としての基本的な対応

通常、修繕工事は内容に応じた施工会社に発注して行いますが、主体はあくまで管理組合です。
管理組合は、的確な準備を進め、区分所有者の合意のもとに修繕工事を実施するために、次のことを基本に対応していくことが重要です。

 

大規模修繕工事の手順 - 4つの段階 –

大規模修繕工事の準備に着手してから工事の完了までの手順は、準備段階、計画段階、実行段階、整理段階の4つの段階に分けることが出来ます。各段階における管理組合の主な役割をご説明いたします。

 

準備段階

準備段階は修繕工事の基本方針を定める大切な段階です。長期修繕計画で修繕工事が予定されている時期の1年くらい前から準備に取りかかり、無理のないスケジュールを立て検討を進めることが必要です。

 

計画段階

計画段階では、まず建物調査診断の結果に基づき基本設計が行われます。
併行して設計予算書が作成され、管理組合の工事予算と工事内容を検討し調整いたします。ここで、十分な修繕積立金がなく調整に支障がある場合は、借り入れなどの資金計画を検討しなければなりません。

 

実施段階

実施段階は、総会で承認された修繕工事を実施する段階です。工事着工前の施工者から居住者へ十分な工事の説明を行うことが重要です。また、工事中に居住者に与える影響に適切に対応するよう、工事連絡会で問題を適切に解決することがポイントです。

 

整理段階

整理の段階では、竣工時に施工者から引渡しを受ける書類の確認と保管、その後の保証に関わるアフター点検の詳細について、管理組合内部の引き継ぎなどが重要です。