恐るべし自然の猛威

今年は、3月11日以降、自然の猛威が次々と日本列島に襲い掛かかってきています。最近では、紀伊半島を中心とした大雨や愛知岐阜へ台風による大雨など各地で甚大な被害が発生しています。ニュースの映像でも、無残に流れていく家屋や車の様子が放映され、本当に人間の無力さを感じぜずにはいられません。

建築を専門としている設計事務所としては、建物そのものの耐震性や安全性を語る前に、人が住むために安全な土地とは何かを伝えることも重要なことです。

①まずは地盤が良いこと、埋め立て地などは液状化で大変なことになりました。がけ崩れの危険性のある土地も要注意です。

②次は、水害に強いかということ、川のそばや低地など大雨であふれたら大変なことになります。

③それから、住宅など建物の密集地は火災などが発生すれば延焼の恐れが高くなります。

④危険な施設が近隣にないこと、たとえばガスタンクや化学工場、LPGガスボンベの保管スペース、ガソリンスタンドなど地震や火災で危険であることは誰もが想像できます。

このように挙げていくと、本当に安全な土地なんてそうあるわけではないのかなと思います。だとすれば、今一度自分の住む家、土地についての弱点を考えて、ささやかでも対策を立て実行することが、今必要とされているのでしょう。

友人の紹介

今回は、全く仕事とは関係ない話です。

昔からの友人の中には、いろんなことをやっているなあと感心したり驚いたりすることがありますよね。もう既に、私と同じような年齢ですが、何かすごいパワーを感じる二人です。

一人目は、KAOLUAというハワイアンバンドのヴォーカルである「菖蒲薫」さんです。数年前に、CDも出しています。

詳しくは、 KAOLUAサイト を見てください。

二人目は、藤原美穂さんというソロのヴォーカリストです。7月に、CDをリリースしました。

詳しくは、 藤原美穂サイト を見てください。

2人とも全く異なるジャンルでの活動ですが、興味を持った方は是非CDを購入したり、LIVEへ足を運んでいただければと思います。(Web管理人)

日常トラブル

共同住宅で暮らしていく日常生活に於いて、起こりうる出来事についての法的な解釈について一例を紹介します。

(例)

某マンションは、 管理規約 で 犬、猫の飼育を禁止 していた。ところが、住人の何人かは、禁止されているペットを飼っており、管理組合の理事長であるAさんの耳にも、その事実は入ってきていた。 Aさんは、この問題に悩み、知人の弁護士に相談をしました。

『ペット飼育は禁止だから、しかるべき対応願いますって言っていいのですか?』

(回答)

平成10年3月26日の最高裁判決 で、ペットの飼育を禁止する管理規約を有効とし、管理組合が、違反行為をした区分所有者に対して、ペットの飼育禁止を請求することができることとされました。この判決は、ペットの飼育が、区分所有法6条 における、共同の利益に反するかどうか、また、それを禁止、制限する管理規約が有効であるかどうかについて、最初に示された最高裁の判断でした。

(関係資料)

マンション標準管理規約(単棟型)第18条関係

② 犬、猫等のペットの飼育に関しては、それを認める、認めない等の規定は規約で定めるべき事項である。 基本的な事項を規約で定め、手続き等の細部の規定を使用細則等に委ねることは可能である。 なお、飼育を認める場合には、動物等の種類及び数等の限定、管理組合への届出又は登録等による飼育動物の把握、専有部分における飼育方法並びに共用部分の利用方法及びふん尿の処理等の飼育者の守るべき事項、飼育に起因する被害等に対する責任、違反者に対する措置 等の規定を定める必要がある。

バルコニー問題-②

『隣のバルコニーは植栽がいっぱい置いてあって、その泥が排水側溝から自宅のバルコニーの排水側溝に流れてくるから、もう大変なのよ!!』

劣化調査前に行うアンケート調査において、よく書かれているによる苦情の一つです。バルコニーの雨水処理として縦樋が設置されていますが、平面計画上、その樋が有る住宅の問題点です。(無い住宅は、それを隣に流すだけ・・・)バルコニー(共用部分)の使用条件は、各マンションの管理規約によっても異なりますが、基本的には私物を置くことは禁止事項となっていると思います。特にバルコニー内に置かれている植木に関しては、共用部分の維持保全工事の作業を行うに際しても障害になる事から、その対応については工事時でも苦労しているひとつとなっています。

広大な再開発による共同住宅においては、工事時にその植木を仮移動する場所は確保出来ますが、都市型のマンションにおいては、その場所を設定するは困難なケースがほとんどです。では、一体どうしたらいいのか・・という事を考えてみました。
※置いてもいいという前提です。

 ① 植栽は床に直に置かないで、パンみたいなものの中に入れる。(土の処理は自分で行う)

 ② 簡単に移動できるサイズの植木とする。(室内への取り込みも簡単に出来る)

 ③ 手摺に引っ掛ける際には、仕上げ材が傷つかない様に緩衝材を間に挟む。

 ④ 置かない!!(室内鑑賞用にて考える)

生活に緑があると心和むこともあります。ですが、日常の管理次第では、それが負担になったり、他の人への迷惑にもつながっていきます。共同で生活していると意識の中でどういった対応がいのかを是非管理組合の中で話し合っていってほしいと思います。(吉祥御庭番衆)

バルコニー問題-①

共同住宅で暮らしていく日常生活に於いて、様々な問題があると思います。特に、専用使用権で使用しているバルコニー(共用部分)の使い勝手によるトラブル、特に、匂い、騒音、ゴミ、ペット問題等様々となっています。時に鳥害といった様な外敵からの問題があります。

先日、某マンションに於いて鳥被害で困っている管理組合と協議する機会がありました。そのマンションでは対応策として、バルコニーに網を張ったり、鳥がとまりそうな部分に剣山の様なものを設置していました。いずれもマンションの外観を壊すような処置となってしまっていました。

新築時にはそういった対策が取られている事は無く、住み始めて初めてその被害に対して管理組合が対策を講じて対応しているのが現状です。昨今のマンションは、外観デザインも含め、使用材料・形態にかなりな特色を持たせています。詭弁にはなりますが、後に、その様な対応にならない様な鳥害対策を新築時に配慮していたら・・・っと、ふと思ってしまいました。(吉祥御庭番衆)

共用部分について

共同住宅に住んでいると、いろいろな約束事があります。売買契約時に提示された重要事項説明にある内容も含めると、そのすべてを理解することは至難の業としか思えません。日常生活で生じた様々な問題を解決する際に、その判断基準として読み返す以外には中々ひも解く資料ではありません。

10年~15年のスパンで行うことが予定されている大規模修繕工事の際、その改修部分について、『一体どこまでが共用部分としての対象で、どの部分からが専用使用部分なのか?』といった議論がされます。様々な管理組合様とお話していく中で、その分類も独自で展開している組合様もありますが、基本的には、マンション標準管理規約(国土交通省)を運用している管理組合様が大半だと思います。

その対象となる専用使用権にて特定の区分所有者が使用している共用部分(バルコニー等)は、その個人個人の生活スタイル及び日常の清掃管理なので、その劣化具合はかなり異なってきます。毎日きれいに掃き掃除をした場合と私物を置き放しにしている状態では改修に係る費用も異なってきます。時には、部分修繕で延命・継続できる仕上げ状態であるのに、材料の更新をしなくてはならない場合も出てきます。区分所有者から集めた全体修繕用の費用をそういった改修の為に支出しなくてはならなくなるのです。

建築の仕上げ材料は、経年に於いて劣化していきます。(建築材料以外も同様ですが・・)しかしながら、少しでも長く大事に使うことでその寿命は延ばすことが出来ます。(人間と同じです・・)個人資産であれば、太く短くといった考え方もあると思いますが、共用資産としての共同住宅であるので、管理組合の中でその使い方について話し合いを行っていけば、一人ひとりの考え方も一つの方向に向かっていけるのでないかと思います。

大規模修繕に係る費用はとても大きな金額となります。その大事な費用を如何に有効に使えるかは、管理組合員一人ひとりの意識の問題だと思います。建築物は無機質なものです。しかしながら、自分の子供を育てる様に大事に育てていければ、次の世代又その次の世代まで残せると思います。(吉祥御庭番衆)

いよいよ夏本番・・・?

8月になりました。夏本番と思いきや何かはっきりしない天気が続きます。節電の夏、空も遠慮して太陽を出さないよう頑張って雲で遮っているのかもしれません。電力不足には好都合の天気ですが、各地で開かれるお祭りや花火大会など良い天気で楽しみたいものです。

さて、7月末に大規模修繕工事のコンサルタントの問合せ状況を整理しました。公募、直接の問合せ、紹介を含め書類提出に至った件数が、6、7月だけで32件あり、震災後の4、5月の16件に対して倍増となりました。これには、窓口も書類等の提出対応で大忙しとなり、是非とも管理組合からのご指名が増えればと願っています。

現在、件数の増えた理由を調査中ですが、ホームページを見てということであれば、Web管理冥利に尽きます。実際は、震災の影響で少し遅れての依頼であったり、震災を機に大規模修繕と併せて専門家に良く建物の状況を確認してもらおうということかと推測しています。いずれにしても、管理組合が大規模修繕工事に向け、専門家へ依頼しようとしていることは間違いないことでしょう。我々設計事務所としては、単に業務が増えるということだけでなく、「住の安全に貢献」しているという技術者冥利に尽きることでもあります。(Web管理人)

今年も半年が過ぎて・・・

今年も、半年が過ぎました。いつもの年よりいろいろなことが起こったような気がするのは私だけでしょうか。
当然のことながら、ほとんどが甚大な被害をもたらした東日本大震災に関わることで、災害の大きさが日本の経済・政治から我々の日常生活にまで様々な影響を与えています。
設計事務所の業務の中でも、材料メーカーが被災したことによる影響で、進行している工事の遅れなどが生じ、調整に苦労した所員も多くおりました。また、被害のあった建物の相談ごとに接する機会も増え、改めて「建築物の安全」を再認識した次第です。
さて、今年の後半はどうなることかと、復興の道筋が見えぬまま政治の混迷にいら立ちを覚えています。(Web管理人)

やったぜ!HPリニューアル

苦節3ヶ月、やっと陽の目を見るHPのリニューアルです。こんなものと思われても、実は結構たいへんな作業なんですよね。(^_^;) これを期に、このブログのコーナーもつくりましたので、私だけでなく所員の幅広い情報や意見、時にはボヤキやグチなども逐次アップしようと企んでいます。(Web管理人)