謹賀新年

旧年中は格別のお引き立てを賜り厚くお礼お申し上げます。

新年を迎えて、所員一同気持ちも新たに頑張りますのでよろしくお願いいたします。 

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マンションの2020年問題

東京五輪・パラリンピックが2020年に東京で開催されます。

会場となる施設の問題なども新聞の記事となって目に留まりますが、都心部では急ピッチで開発整備が進められています。

弊社が関わるマンションでは、「マンションの2020年問題」が一部で話題となっています。その問題とは、人口減少と高齢化が顕在化し、マンションの管理・修繕が行き届かず価格が暴落するというものです。その一因として多くのマンション区分所有者が当初は想像もしなかった「修繕積立金不足」が挙げられます。弊社でも大規模修繕工事を控えたマンションからの問い合わせも多く、各担当者は長期修繕計画から修繕積立金の見直しを提案せざるを得ません。

計画修繕の基本となる長期修繕計画は、通常5、6年ごとに見直すことが望ましいと国交省のガイドラインにも記載されています。そのため対応が早ければ早いほど計画修繕が無理なく円滑に行われることになります。
設計事務所は、「建物の将来の姿を想い描き、今すべきことを共に考える」ことで、管理組合のパートナーとなれると確信しています。

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今後10年で建設職人が100万人減る

これまでも、建設現場における熟練工不足の問題を耳にしていましたが、具体的な数字として把握した情報ではありませんでした。

今回、建築士連合会の発行している「建築士」という雑誌の8月号で職人不足の傾向と対策という特集があり、その中で驚くべき数字を確認しました。

現在350万人の建設職人が、今後10年で100万人減る」という予想です。予想とはいえ条件設定も説得力があり、かなり信頼性の高い数字といえます。

そのための対策では、問題の分析から職人の確保・育成をいろいろ論じていますが、現実問題として厳しい状況です。

高齢化して辞めていく職人の代わりは、若い人材の確保に他なりません。そして確保した若い人材も建設現場が魅力ある職場とならなければ、減少に歯止めがかからないでしょう。

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防災対策の一つとして

4月に起きた熊本大地震で少し忘れていた危機意識が目覚めた人も多かったようです。関東地方でも茨城県辺りを震源とする地震が頻繁にあり、いつ起こるか分からない地震への恐怖を感じる人は少なくありません。

弊社では、災害時のための非常用電源の確保として、蓄電池の設置を推奨しています。マンションの管理室や集会室は、災害時に居住者の連絡窓口として果たす重要な役割も多いと言われています。例えば地震による停電などの時も管理室や集会室に最低限の電源を確保できれば、テレビやパソコン、最低限の照明が使用でき、スマートホンなどの充電も可能となります。

9月1日の防災の日を前に、防災対策の一つとして検討してみたらいかがでしょうか。因みに、防災の日とは、大正12年(1923年)9月1日に発生し、10万人以上の死者・行方不明者を出した『関東大震災』に由来しています。

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改修工事補助金の活用

マンション改修について工事金額をいかに抑えるかは管理組合の重要な関心事、そこで上手く利用したいのが「補助金制度」です。
例えば、サッシ・ガラスなどの開口部改修に関する支援制度である「住宅省エネリノベーション促進事業」はリフォーム費用の1/3を補助する制度です。集合住宅にも適用、申請時期や様々な条件がありますので詳しくは弊社設計者にご相談ください。
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マンション再生

前回の「マンションの未来」に関連したテーマですが、今回は本の紹介です。

ダイヤモンドMOOK マンション再生シリーズ 「マンション・団地が生まれ変わる!」が発売されました。この中で高経年マンションの問題点を様々な角度から検討し、再生のための処方箋を提示しています。私たち改修の専門家が読んでも、素人の方が読んでも非常に興味深い内容となっております。

※ こちらをクリックして御覧ください。

弊社代表の記事も掲載されていますので、マンションを所有している方は是非ともご一読ください。

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マンションの未来

最近、不動産コンサルタント関連の本を読んでいます。その中で、2020年のオリンピック以降、不動産のニーズが減り土地の値段が下がるだろうというのが大方の見方となっています。

戦後続いてきた土地神話もバブル崩壊と共に過去のものとなりましたが、新たな不動産の転換点が2020年オリンピックの年とは、皮肉な巡り合わせです。

理由としては高齢化や人口減少が挙げられますが、居住用不動産の数が多すぎることもバランスを欠く原因となっています。既に一戸建て住宅の空き家問題が表面化していますが、次に来るのはマンションの空き家問題とのことです。

マンションの改修設計に携わる弊社としては、いつまでも快適なマンションとなるよう計画修繕の提案をしています。そのことが「マンションの空き家を作らない」ことにつながると考えています。

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傾いたマンション

横浜市のマンションで建物の傾きが見つかったことから、業界大手の杭業者が施工時の杭打ちデータを流用した問題が発覚しました。

一連の報道の中では、杭業者の現場監督が、施工時のデータを保管せず他のデータを使用したと伝えられ、現場監督一人が悪いような印象を受けました。しかし、杭打機を操作するオペレーターは、施工中のドリルが支持地盤に届いていないことを知っているわけですから、現場監督を通じて元請けのゼネコンへの報告をしていると思います。下請けの判断だけで済ませられることではありません。その結果、「誰かの判断」でこのデータ流用が行われたのでしょう。

マンションは、分譲主によって引渡し日が設定されると変更はありません。完成までの工期は常に最小限であり、時に無理な設定も多いと耳にします。

元請けのゼネコンが納期を守るために、少しなら大丈夫と隠ぺいし工事を進めたとも考えられますが、「誰の判断」で行われたかを明らかにすることがこのような問題の再発を防ぐことになるはずです。

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マンションの修繕工事履歴

コンサルタント業務に着手する時、マンションの状況を把握するため最初に既存資料の確認を行います。既存資料とは、竣工図、修繕工事履歴、主な工事の施工資料、設備点検等の報告書などです。この中で、修繕工事履歴の整理が時系列にできていないマンションが多いことに驚きます。

修繕工事履歴は、マンションが竣工してから今日まで、どのような修繕工事をしてきたのかを理解する重要な資料で、今後何をしていかなければならないのか検討する基礎資料となります。理事会が持ち回りで交代していく中で、このような資料の整理はルールを決めて早い時期から実施していく必要があります。

これを機会に理事会の資料棚を再確認してみましょう。(Web管理人)

補修と修繕

マンションの大規模修繕に関わっているとよく耳にする言葉ではありますが、意味の違いを知らないこともあります。

例えば「補修」とは、現状レベルを実用上支障のないレベルまで回復させること、「修繕」とは現状レベルを新築当初のレベルまで回復させることとして使われています。他に「改良」は、字のごとく性能・機能を向上させること、「改修」は現時点で望まれるレベルまで回復・向上させることを意味し「修繕+改良」の要素を持っています。

言葉の違いを認識して自分の住むマンションを考えると、「補修」では不足かな、「修繕」でも今一つ、「改良」を加えて理想的なマンションへと夢は膨らみます。その思いに個人差もあることですが、将来どのようなマンションにしていきたいのかが分かると、そのために必要な費用はどのくらいなのか具体的な試算ができます。マンションの修繕計画は、目標の設定により異なります。(Web管理人)